寮生活や部活に慣れることは、共に過ごす時間が長いこともあり早めに慣れることができた。
しかし、僕はそもそもが学校に登校することに慣れていない。
寮生活や、部活ではすぐに友達もできたし、すべてが順調に行く気がした。
クラスでは、留学生もたくさんいるし、スポーツ推薦で入学したようなスポーツ万能の生徒も多かった。
僕はその中でも、陰に埋もれるようないわゆる「陰キャラ」だった。
正直言って、そんな存在にはなりたくないし、クラスで1番目立つような生徒に憧れていた。
人と話すことが苦手な奴に目立つようなことなんてチャンスすら訪れない。
まずは、人としっかり話すことから僕は始めた。
留学生は目立つ人に寄っていきがちだったが、どんな人にもフレンドリーに話しかけていた。
僕はまず留学生と仲良くなろうと思った。
留学生は、タイ人、インド人、香港人、韓国人、ベトナム人などがいた。
みんなある程度日本語はできるが、日本語を勉強しに来ていることもあってあまり上手とは言えない。
ぼくは積極的に話しかけて仲良くなろうと試みていた。
しかし、うまくいかない。
留学生はほかの生徒からしても珍しい存在なので、みんなの人気者だった。
僕がその輪に入ることはなかった。
思い切って入ろうとしても、話すことが見つからずのけ者にされてしまう。
僕はクラスで目立つことはなかったが、部活や寮生活でも目立つことはあまりなかった。
友達は徐々に増えていったが、ある程度できるとそれ以上の友達ができることはなかった。
特に個性的な面があるわけでもないし、スポーツができるわけでも勉強ができるわけでもなかった。
そんな状況を打破するには、なにか新しいことや、自分にしかない個性的なところ隠さず見せていくしかないと思った。
そんな僕をいつも助けてくれたのが、親友だった。
輪に入れてくれるし、ほかの子に僕の話をしてくれたり、僕の存在価値を親友が上げてくれた。
しかし、クラスメイトから初めての経験をされることになる。
続きは明日以降。