吹奏楽部に入り、毎日のように放課後の16時30分から部活がある。
部活にも様々なルールがある。
細かい説明は後日するとして、16時30分に集合するのは基本だが、視聴覚室という部屋を借りて、部活を行なっている。
部屋には、たくさんの椅子と机がある。
それらを全て片付けてから部活がスタートする。
これがまた体力がいる作業なのだ。
吹奏楽部は運動部と匹敵するぐらい、体力がいる部活なのだ。
練習量も運動部並みにある。
僕は、初心者だった。
曲が吹けるようになるまでは合奏には参加できない。
ましてやはじめは、音すらも出せなかった。
先輩たちが合奏をしている最中は、教室で黙々と個人練習をする。
個人練習ほど、退屈な時間はない。
正直言って、はじめは意味があるのかとすら思っていた。
しかし、上達するにつれて個人練習の大切が身に染みてわかる。
基礎練習というのは、楽器のみならず、様々なことで大切になってくることである。
基礎練習を地道にやる忍耐力は、部活のおかげで付いたと思っている。
楽器というのはすごく難しいものからすごく簡単なものまである。
吹奏楽部で使うような楽器は、音を出すのは誰でもできるかもしれないが、上手くなるまでの道のりはすごく長い。
そこで基礎練習が大事になってくる。
初心者は基礎練習よりも、曲を演奏したがる傾向にある。
しかし、僕の高校の部活では基礎練習を重視し、音がまともに出せるようになるまで、曲を演奏することを許してはくれなかった。
僕の部活は初心者が多い上に人数が少なかった。
早く曲を演奏できるようにならなければ、演奏会に間に合わなかった。
普通の高校にはできない、寮での練習ができたこともあり、上達も早かった。