人生を変えた人物との出会い
僕たちの学年は給食の時間が終わるととくに本を読むわけでもなかったが、おしゃべりする場所として図書館に毎日行っていた。(本を読む人たちからすると相当迷惑だったと今では感じる・・)
友達たち10人といつものように話をしていたら、突然「おい!俺がなにしたって言うんだ!」と大きな声が聞こえました。
その後にまた別の声で「お前しか居ないだろう!」と声が聞こえ、僕たちは気になって見に行こうとしました。
すると、見たことのない生徒が図書館に入ってきて、その後を先生が追いかけてきました。
その生徒は僕たちが座っていた机の一つ隣の机の椅子に座り、先生をとても睨んでいた。
先生「お前がやったのはわかってんだ」
生徒「俺がやった証拠だせ」
と、会話をしていました。
友達たちは呆れたような顔をしていましたが、僕にはとても輝いた人物に見えました。
これが後の僕の人生を変える先輩だ
なぜ輝いて見えたかというと、自分の意思をしっかり持っていて、先生に歯向かうなんて僕は絶対に出来ない行為であるのに、それを自然とやってのけている。そんな謎の”カッコよさ”に僕は惹かれてしまったのだ
あとから聞いた話だが、僕は不登校の時期があったから知らなかっただけで、その先輩はほぼ毎日のように先生と言い合いをしているそう。いわゆる”問題児”ってやつだ
でもそんなことは知らなかった僕は「こんな自分が生きたいように生きる。思ったことは口にする。先生だろうが関係なく、本気でぶつかることのできる人間ているんだな」と思ってしまっていた。
その日は、昼休みが終わり頃だったので教室へ戻ることにした。
だが僕はその日のすぐに眠ることが出来なかった。なぜならあの”先輩”が気になっていたからだ。
僕は寝る前に「明日の昼休みも図書館へ行こう。きっとあの先輩に会えるはずだ」と思い、眠りについた。
次の日、給食を急いで食べて一人で一番に図書館へ行くことにした。
しかし誰もまだ図書館へいない。
僕は待ったが、気づいたら同級生の友達たちが給食を食べ終わって全員図書館へ来ていた。
「今日はあの先輩に会えそうにないな」と心の中で思っていると、あの”先輩”がやってきた。
「おーお前たち。昨日は悪かったな。あの先生俺のせいにしてたやろ?実はな、俺のせいじゃないのが証明されたんだよ!だから俺は今気分が超いいぜ!」と僕たちに言ってきました。
僕はそこでも思った「この先輩は悪いことしてなかったんだ。なのに僕たちに悪いことをしたといって謝罪してくれるなんてなんて紳士なんだ」と
しかし、僕の友達たちは何一つ返事をしなかった。なぜならその先輩は”問題児”だからだ。へんな人とは関わらないでおこうという精神だろう。
でも僕は違った。昨日からずっと会いたかったその先輩に会えたことでとても興奮していた。
僕は気づいたらその先輩に話しかけていた。
「いえいえ、何も悪いことしてないじゃないですか!謝らないでください!」と
すると先輩が「ありがとなー。お兄ちゃん初めて見るね。何て名前?」と聞いてきました。
「篠田って言います!よろしくお願いします!」とだけ言いました。
先輩は「おーいい名前だな。よろしくな!」とだけ言ってその日は去っていきました。
憧れの人物と話が出来て、僕はとてもワクワクした。
次の日、また先輩が来るかもしれないと思い、給食後図書館へ向かった。
しかしまだ誰も来ていない。
待っていると、僕の友達が来て「想君!あの先輩が想君のこと呼んでるみたいだよ!」と言ってきました。
「え、僕を?」と最初は思いましたが先輩が待っている「3年生教室」へ向かうことにしました。