高校を自己推薦で合格し、ついに入学式を迎えた。
覚悟を決めたんだ。
県外ということもあり、知り合いなど1人もいない。
寮生活ということで近くには家族すらもいない。
自分で変わると決めたんだ。幸いなことに、周りの人達も県外から来ている人達ばかりで、全員が新しい環境にいる感覚だった。
これなら友達もできやすいと思った。
しかし、不登校経験者は本当に極一部で、普通の高校と遜色なかった。
でも僕は、それを求めてここに来た。ワクワクと期待がどんどん高まっていった。
入学式当日、どんな人達がいるのだろうと思った。
真面目な子からヤンチャそうな子まで、様々だった。
徐々に不安が大きくなる。
僕は寮生として入ったが、基本は通学生ばかりなのだ。
寮生は、先に寮に入ってから入学式を迎える。
寮に入ってすぐ、運命の出会いがある。
僕を音楽の道に誘ってくれた先輩との出会いだ。
同じ部屋で、すごく良くしてくれた。
寮の第一印象は完璧だった。でもその夜すぐにホームシックになった。
入寮初日、先輩達から寮のルールや普段の過ごし方など、様々なことを教わった。
僕がしたこともないことを教えてもらい、不安ばかりが募った。でも自分で覚悟を決めたことだ。
頑張らないと示しがつかない。なんとか卒業までやりきろうと思った。
だがホームシックに勝てない。初日から1人で泣きじゃくって、やっぱり無理と思い、両親に電話かけたり、入学式までそれがずっと続いた。
入学式を迎え、両親と再会する。
僕はそこでやっぱり辞めたいと告げる。
続きはまた明日以降。